自転車爆走記
令和5年9月24日
やっと猛暑がすぎ、秋の気持ちいい気候がやってきた。天気も晴れすぎずで、とても過ごしやすい。
という事は、いよいよ『あれ』を決行しないと行けない時がきたようだ。
『あれ』とは、会社の先輩からもらった自転車を自宅まで運ぶ作業のことだ。運ぶとは、宅配に頼むと言うことではない。乗って運ぶと言うことだ。
先輩からもらった自転車はクロスバイク。私はもう数年自転車には乗っていない。会社のある荻窪から住んでいる立川までの走行距離は23キロ。東京の道を、田舎の広い道しか走っていなかった私が走るのか...。と考えると気が重く、夏の暑さを理由にしてなかなか実行に移さなかった。
が、秋の過ごしやすい気候がきたのであれば実行せざる終えない。会社のある荻窪から立川まで約1時間30分を乗り越えなければならない。
16時ごろ荻窪に到着。サドルの硬さにすでにビビる。そして、ママチャリしか乗ってこなかった私にとって、慣れない体制。この体制で1時間30分いけるのか、という不安で漕ぎ出した。
Google mapの誘導をイヤホンで聴きながら自転車を走らせる。何か気分があがるJ-popが聴きたくなり、悩んだ末、Apple Music JAPANが作成したであろうプレイリストに落ち着いた。そこで初めてサザンの新曲を聴く。
吉祥寺までは、割とすんなりと行けた。
てか、まだ吉祥寺...と思ったが自転車コースは普段通らない道を走るのでとても新鮮だった。ここにスーパーがあるんだとか、雰囲気が良さそうなご飯屋さんを見つけたりとか、とても楽しく自転車を走らせる事ができた。
それにしても、自転車ゾーンって狭い。車に抜かされるたびにヒヤヒヤする。何度交通事故のパターンを想像しながら走った事か。
これぐらい注意深いうちは事故に遭う可能性は低いのかもしれないが、想像力が豊かすぎて、かなりエグい事故現場を想像していたので、精神的には疲れた。
武蔵境駅に着いた。夕暮れの空が広がっていて、とても綺麗だった。日が暮れる前には着くはずだったが、なんだか怪しくなってきた。
武蔵境をすぎて少し進んだところで、事件は起きる。信号を待って、反対側に向かおうとした瞬間、縁石に気づかず思いっきりぶつけてしまい、その拍子にチェーンが外れてしまった。
距離はやっと半分きたところで、駅に近い場所でもない。一部始終を見ていた車の中の親父が、あちゃーって顔してるのをみて、こちらも気持ちがさらに萎える。
【自転車 チェーン外れた 直し方】でGoogle検索をする。素人はあまり手を出さない方が良いと書かれているWEBページをみて途方に暮れる。時刻は17時30分頃。すでに到着時間をオーバーしていた。
日が暮れる前になんとかしなければと、近くに自転車屋さんがないか検索をした。すると、徒歩10分圏内に自転車屋さんがある事がわかった。
奇跡....!と感動しながら急いで自転車屋さんに向かう。まだ1時間以上も走らせないといけないと考えると、精神的にきつかった。が、自転車屋さんのお兄さんが、いとも簡単に外れたチェーンを直してくれて、折れかけていた気持ちが復活。菅さん、ありがとう。(勝手に名札見ました...!)
あたりはすっかり夜になってしまった。自転車で走っていると東京にもこんな場所があるんだなぁ〜と感慨深った。都心を離れ、西に走れば本当に田舎だ。バス、車、バイク、自転車がないと遠くへいけない町が、東京にもあった。
立川の文字がやっと見えてきた時、時刻は18時30分過ぎていた。お尻が限界を迎えようとしている。サドルが本当に硬い。
泉体育館が見えた時は感動した。立飛のららぽーとが見えて、帰ってきた事を実感した。ムラサキスポーツがスケボーの施設を作っていた。小学生くらいの子たちがスケボーをしている。こういう施設ができるのは嬉しい。
途中あまりにお腹が空いたので、IKEAでサーモンプレートとブルーベリーチーズケーキ、ノンアルビールとドリンクバーを楽しんだ。IKEAのご飯にしては、まあまあ高いお金を支払ってしまった。
そして帰路へ戻る。
ただいま、そしてようこそ立川へ自転車くん!(さん?)これからよろしくね。
それでは、おやすみなさい。
もう、お尻は息をしていません。